獺祭 「あんな酒、飲んだらあきませんで(怒)」 ポチ怒られた!

日本酒

こんばんは、酔っ払い犬のポチです。今日も楽しく飲んでいます。

さて今日紹介するのは、おそらく日本で1番有名な日本酒「獺祭」です。獺祭を初めて飲んだときに、フルーティーで日本酒っぽくない、とってもおいしい日本酒だなぁと感じました。それ以来、結構気にいって何回も飲んできました。

獺祭を飲んでいると、思い出すエピソードがあるんです。

ある日、たまに行く酒屋の店主と話をしていました。その時、「獺祭ってどうですか?」と尋ねたところ、店主がいきなり血相変えて

「あんな酒、飲んだらあきませんで(怒)」ってかなり怒られてしまって、ポチ「ひぇ~~~」ってなったのを覚えています。確かにこのお店で紹介してくれる日本酒はどれもクオリティーが高くおいしいものばかりですが、それでも獺祭が、それらに明らかに劣っているとは思えなかったのです。

なぜ店主はこんなに怒ってしまったんだろう?

さて、この獺祭ですが、山口県にある旭酒造と言うところで、造られています。(ちなみにあさひ酒造は、山口県の旭酒造以外にも新潟県に朝日酒造があります。こちらも久保田ってとっても有名な日本酒を造っています。)香り、味わいがフルーティーな大吟醸です。

獺祭の特徴としては、香り、味わいがフルーティーなところですが、それを支えているのが、兵庫県産の山田錦を中心に、山田錦を使った、大吟醸だと言うところです。まずお酒を造るにはお米が必要ですが、おいしい日本酒ができる、酒米として1番有名なのが山田錦です。その中でも特に兵庫県産のものは出来が良く、近年供給量不足で、各酒蔵メーカー、蔵元の間で争奪戦が起こっている位です。その山田錦を100%使っているのが獺祭なのです。

さらにすべての商品が、酒米の外側を50%以上削って造るクリアで雑味のない味の大吟醸と言われると呼ばれる日本酒になります。このようなこともあってとてもフルーティーでクリアなお酒にしあがっています。(もちろんこれ以外にも酵母などの影響もあります。)

この獺祭、ポチが飲み始めた当時、1小瓶で3,000円程度で売られていたので気軽に買え、結構愛飲していました。

しかしそんなポチの日本酒ライフに激震が走ります!

近くの酒屋で、急に獺祭が手に入らなくなってしまったのです! 慌ててネットショップで獺祭を探したところ、なんと定価3000円の獺祭が、10,000円近くの値段で売られているではないですか! 恐れていたことが起こってしまいました(涙 獺祭の人気が年々上がり、ついに、ついに入手困難に!そしてプレミアム価格での販売です涙。

確かに獺祭はおいしい日本酒ですが、なぜこんなに急に人気が出てしまったのでしょうか? 実はそこには2人の人物が関係しているのです。

1人目は葛城ミサトです(笑

そうあのエヴァンゲリオンに出てくるミサトさんです。超酔っ払い女で、お酒好きの美人様ですね。その酒癖の悪さにはシンジ君も閉口!そんなシーン見覚えありますよね!2007年に公開された、エヴァンゲリオンの劇場版で、なんと、ミサトさんの部屋に獺祭が並んでいるのです!実際に存在する日本酒がなんと、架空のアニメーションの中に!「あのミサトさんが飲んでいる日本酒、私も飲んでみたい!」そう思った方多いのではないでしょうか。

そんなこともあり、エヴァンゲリオンファンやアニメファンを中心に話題になりました!

2人目は、元内閣総理大臣、安倍晋三です。

当時、内閣総理大臣だった安部さんは、オバマ大統領やプーチン大統領など、各国の要人をもてなす時に、獺祭を振る舞ったそうです。各国の要人に安倍さんが振る舞ったり、贈ったりと言うこともあって、有名になり、当時のマスコミなどもこぞって獺祭を取り上げました。

この件をきっかけに、獺祭を知り、飲んだ方も多いと思います。

こんなこともあり、獺祭が超有名になってしまい、プレミアム価格がつき、当分ポチには手の届かない日本酒になってしましました(涙

しかし、なぜ、ミサトさんと安部さんが、奇しくも、同一の日本酒をプッシュしたのでしょうか?それは獺祭を造っている朝日酒造が山口県にあると言う事が原因です。実はエヴァンゲリオンの監督庵野秀明と、元内閣総理大臣の安倍晋三はともに山口県出身なのです!つまり2人とも自分の地元のお気に入りのお酒をアピールしたのです!このことがきっかけで一気に獺祭がブレイクし入手困難な日本酒となってしまったのです。

冒頭に出た、酒屋の店主の

「あんなお酒、飲んだらあきませんで」

の後に、

「あんなもの、政治案件ですわ!」

とまたまた声を、荒げておりました。つまり、この店主、権力者による獺祭のプロモーションが気にいらなかったようです。実際に多くの蔵元と交流のある方だったので、真面目に日本酒造りに打ち込む、蔵人を多く見ており、応援しているのです。(獺祭がまじめに造ってないなどとは申してはおりません)そのような店主にとって獺祭のプロモーションが相当気に入らなかったのだなと言うことです。つまり政治案件の日本酒なんて邪道だ!と言うことなんでしょう。それ以来、店主の前では獺祭の話はしないことにしてます(苦笑

また、この店と違う酒屋での話です。ある、日本酒にお詳しい店員と、獺祭について話すことがありました。すると、その店員は、「兵庫県産の山田錦を使って50%まで磨いて大吟醸を造っているのだから、おいしいのができて当たり前だろ!むしろどうやったらまずい酒ができるんだ」とこれまた結構辛辣なことを言われておられました(笑

そういえば、この獺祭人気の当時、酒米不足で特に山田錦など各蔵元が争奪戦を広げていたのです。こんな中、なぜか旭酒造(獺祭)は潤沢に山田錦入手していたようです。なぜ、潤沢に山田錦を手に入れることが出来たか、皆さんわかりますか?

ポチはなぜか全然判りません(汗 

全く理由など想像だにできません(汗

なぜ、山口県出身の安倍晋三が内閣総理大臣の時に、山口県の酒造メーカーが当時不足していた、最高級酒米の山田錦を潤沢に手に入れることができたのか、その理由など全くわからないです(汗

そう、皆さんも分からないでしょう、だって命大切ですもんね(汗

さて、そろそろ獺祭飲んでいきましょう。

この獺祭、何度も言うように、とてもフルーティーな香りをする日本酒ですので、ワイングラスで飲むのもオススメです。米から造られたと言うよりも果実からできたのではないかと思うような良い香りがして、味わいにも果実味があります。ほんと飲みやすい日本酒です。それでいながら意外と後味はドライですぱっと切れています。実はポチ、獺祭のこのバランスの良さが結構好みなんです。これほど香り高く、フルーティーな日本酒は他にもいくつかあるのですが、後味に甘みがじわっと残ってしまい、最初はおいしいのですが、杯を重ねるうちに飲み飽きてしまうものが多いのです。でも獺祭は後味のキレがそこそこあり、結構飲み続けられるフルーティーな日本酒になっていると思います。もちろん辛口に比べれば後味は甘く、くどいですけどね。いろいろ意見あると思いますが、個人的にはとてもおいしい日本酒だと思います。特に日本酒苦手の方や、女性などに試していただきたいのが獺祭です。中には、獺祭を飲むことによって、日本酒のイメージが180度変わる方もいるのではないでしょうか?

ちなみに写真に写っている獺祭は大吟醸50で、この50は精米歩合50%の意味です。現在ネットで調べるとこの大吟醸50は終売になったっぽくて、これに対応するのが大吟醸45のようです。この精米歩合と言うものは、詳細はまた今度説明しますが、酒米をどれだけ磨いたかと言うことで、磨けば磨くほど、精米歩合の数字が小さければ小さいほど、雑味のないクリアーな味わいの日本酒になると言われています。さらに5%磨いてあるのでちょびっとクリアな味になっているのでしょうか?

獺祭は、さらに精米歩合を上げた(精米歩合の数字は小さくなった) 3割9分(39%)や 2割3分(23%)なんて言う商品もありますので上流階級の方はこちらもいかだげしょうか? さらに2割3分さらにその先を目指した、まんま「獺祭その先へ」と言う石油王の方のためのラインナップもあるようです(笑

一時期、高騰していた獺祭ですが、最近かなり値段が落ち着いてきて、探せば普通に一升瓶3000円ちょっとで買えることができます。これは嬉しい限りですね。値段が落ち着いてきた原因は、コロナによる酒販売量の減少も影響していると思いますが、それよりも獺祭が増産を続けてきたことが1番の理由かと思います。

プレミアム価格をついた日本酒の蔵元の多くは、適正価格で流通してほしいと思っています。しかし、一方で、なかなか増産することができません。増産するための技術もなければ、資本や時間がない場合がほとんどです。中にはプレミアム価格がつくようにわざと生産量を減らす、悪質な蔵元もあるらしいです。

獺祭は、プレミアム価格で流通していることをだいぶ以前から危惧しており、醸造、保管施設の拡充など、増産に取り組んできたようです。その効果もあり以前と同じく、リーズナブルな値段でこの大吟醸を楽しむことができるのです。素晴らしい!ちなみに醸造施設の拡充は思ったほど安易なものではありません。現に一時期の人気をあてにして増産した日本酒の蔵元が、その後販売が伸びず、廃業した事例もあります。そんな中、増産に踏み切った獺祭には業界リーダーとしてのプライドを感じますね。いや、ほんと良かった。これでポチもまた獺祭楽しめます!

ただ、増産するということは、その分の山田錦・・・

物事にはホント表裏一体。一面だけを見て判断するのは危険ですね!考えさせられます。

ポチは獺祭かなりお気に入りの日本酒です。リーズナブルな価格で美味しいのですから、多くの方に勧めれます。

もし、まだ飲んだことないのであれば、一度お試しあれ、日本酒の中に、光と影が混じった、そんな味わいがするかもしれませんよ。





コメント

タイトルとURLをコピーしました