ロシアを撃退したワイン、日本とウクライナの共通点

ワイン

ロシアがウクライナに進行してから、1か月以上たちます。まさかこんな理不尽なことが現代でも起こるとは多くの方が予想していなかったことでしょう。戦争を一方的にただただダメだと言うつもりは毛頭ありませんが、今はただただウクライナの地に平和が戻ってくれることを願うしかありません。

ロシアのウクライナ侵攻は遠い地の別世界の話のように感じますが、意外と日本も他人事でなく、ウクライナと日本には大きな共通点が2つあります。

1つはロシアの隣国であることです。ウクライナ同様日本もロシアとの間には北方領土問題があります。

2つ目はロシアと戦争をした(現在戦争している)と言うことです。ご存じ日本は1905年にロシアと戦争を開始しました。かなりの困難に直面しましたが、日本は世界の予想に反して、辛うじてではありますが、ロシアに勝利しました。

さて、この日ロ戦争ですが、日本の勝利に貢献したワインがあることを皆さんはご存知でしょうか。そのワインこそ

 

モーゼルワイン

 です。

モーゼルワインはドイツのモーゼル川流域とその支流であるザール川、ルーヴァー川流域で取れるワインで、「モーゼル ザール ルーヴァ―」と呼ばれています。緑色のビンに入ったちょっぴり甘口のドイツの白ワインと言えばピンとくる方もいるでしょう。

黒猫ワインとして有名なシュバルツェカッツもモーゼルワインになります。

1884年日本軍の将軍山本巌が日本の陸軍学校へプロイセン(現在のドイツ)の将校を教官として招こうとしベルリンに赴きました。プロイセンの参謀総長モルトケに将校の推薦をお願いしたところ、メッケルの名が上がりました。

メッケルが日本に赴くにあたり、1つだけ懸念したことがあります。それは日本でも大好きなモーゼルワインが手に入るか?と言うことでした。調べた結果幸い日本でもモーゼルワインが手に入り、メッケルは日本行きを快諾したとのことです。

メッケルが日本の陸軍大学校で教鞭をとり、日本の陸軍の近代化は加速したと言われていますが、その1期生に日本騎兵の父と呼ばれる秋山好古がいました。さらに当時の陸軍学校の校長を務めていたのが児玉源太郎で、彼もまた、メッケルの講義を熱心に聞いていたそうです。

彼らをはじめ、メッケルの薫陶を受けた日本陸軍が、日ロ戦争で活躍し、あの困難な戦争を勝利へ導いていくのです。

メッケルとモーゼルワインの話は司馬遼太郎が日ロ戦争を題材にした「坂の上の雲」にも取り上げられており、司馬遼太郎はモーゼルワインのことを

運命のモーゼルワイン

と評しています。

また、坂の上の雲は大河ドラマスペシャルで映像化されておりが、その中でも、メッケル歓迎するためにモーゼルワインが用意される演出がなされていました。

日本にとって本当に運命のワインです。

ロシアのウクライナ侵攻1か月以上経過しますが、大方の予想に反してウクライナが善戦しています。日ロ戦争当時、大国ロシアと死に物狂いで戦った日本人、そんな彼らを今のウクライナと重ねてしまうのは、私だけでしょうか。そんな折にふと思い出しあた日本を救った運命のモーゼルワイン、そんなお話しでした。


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