トゥール・サン・ボネはフランスボルドーのハイコスパなワインです。フランスの2大ワイン産地として知られるのはボルドーとブルゴーニュです。
このボルドーの中でも特に有名なワイン産地としてメドックがあります。
1855年のパリ万博の折に、このメドック地方でも特に評判が良いワイン61銘柄が第1級から5級まで格付けされたことが有名です。
この格付けで第1級に格付けされたのが、かの有名なシャトー・ラトゥールやシャトーマルゴーなど5銘柄(5大シャトーと呼ばれています)になるわけです。
この格付けはその後現在に至るまで原則変更されることはありませんでしたし、今後変更する予定もありません
(もちろん2級から1級へ格上げされたシャトー・ムートン等わずかな例外はありますが・・・)
ですので、今のボルドーでとても品質の良いワインを造っても格付けには入れてもらえないのです。厳しい世界ですね。っていうより少し保守的すぎます。
そこで出てきたのが、ブルジョワ級と言う階級で、メドックの格付けの一つ下の階級として2003年(結構最近ですね)にできたのです。
このブルジョワ級では収穫2年後に審査が行われ、ある条件(詳しくは知りませんが、品質が高くておいしいワインであるってことです。)を満たしているとブルジョワ級に格付けされます。
このシャトー・トゥール・サン・ボネもブルジョワ級のワインで、その中でも結構評価が高く、知る人ぞ知るワインなのです。
何よりもコストパフォーマンスが高く、お値段がなんと1700円程度で入手可能です。
ちょっと買ってみようかなって思える、うれし価格ですね。
もちろん安いだけでなく、品質もブルジョワ級だけあり、値段以上のパフォーマンスを発揮するワインとして有名です。
ちなみに以前、シャペル・ド・ポタンサックを紹介しましたが、このワインの上位互換のシャトーポタンサックもブルジョワ級ワインになります。(シャトー・ポタンサックのセカンドワインがシャペル・ド・ポタンサック)
このあたりのラインナップ見てもらえばわかると思いますが、ブルジョワ級って、掘り出し物ワインが多数眠っている宝庫なんですよ。(ブルジョワ級のワインすべてが美味しいとは、一言も申しておりません)
メドック格付け61シャトー現時点で5級であっても1万円超えるワインがほとんどで、1級に至っては10万円超えも珍しくはありません。それと比べると、ブルジョワ級がいかに手ごろか分かりますね。
さてさて飲んでいきましょう!
香りは杉の香りが感じられ、しっかり造り込んだワインだと印象を受けました。もちろんカシスやチェリーなど、赤果実の香りも。
味わいは思ったよりフルボディで(千円台のワインとは思えない)その割に液体は滑らか(舌にベールがかぶさった感じ)です。少々タニック(渋みが感じられる)で、逆に果実感は抑え気味で、ボルドーらしい落ち着いた味わいでした。
今回飲んだのは、2014年ビンテージで、8年熟成でしたが、まだまだ熟成に耐えられるワインでした。ワインセラーを持っておられるのであれば、複数本購入して、熟成を楽しむのもよいと思います。
とりあえずリピート確定です。
おまけ
今回ブルジョワ級ワインのお話でしたが、ブルジョワ級の中でも特に美味しい(値段もちょっぴり高いが)ワインとして有名なの2本があります。
シャトー ソシアンド・マレ
シャトー オー・マルビュゼ
気になる方はチェックしてください。
特にソシアンド・マレは格付け3級に匹敵する実力と言われています。
今回紹介した トゥール・サン・ボネ 2014
同 トゥール・サン・ボネですが ボルドー当たり年 2015年
ブルジョワ級筆頭 シャトー ソシアンド・マレ
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